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医歯薬学

2025.04.30

アカゲザル全身80組織の季節の遺伝子発現地図を作製 生理機能や病気リスクが季節や性別によって変わる謎に迫る

代谢、免疫、内分泌などの生理机能は季节によってダイナミックに変化します。また、心疾患、脳血管疾患、インフルエンザ、精神疾患など、多くの疾患は冬に重症化し、死亡率も冬季に上昇しますが、それらの季节変化を制御する分子基盘は谜に包まれていました。
黑料网トランスフォーマティブ生命分子研究所(奥笔滨-滨罢产惭)および大学院生命农学研究科の吉村 崇 教授、陳 君鳳(チェン ジュンファン) 特任助教、沖村 光佑 博士、任 亮 博士らの研究グループは、京都大学 ヒト行動進化研究センターの今井 啓雄 教授、大石 高生 准教授、宮部 貴子 助教、龍谷大学农学部(現 黑料网生物機能開発利用研究センター)の永野 惇 教授らとの共同研究により、ヒトに近縁な霊长类のアカゲザルの全身80组织について、1年を通して网罗的な季节の遗伝子発现地図を作製し、さまざまな生理机能や疾患の1年のリズムを制御する分子基盘を明らかにしました
本研究成果は、2025年4月28日18時(日本時間)に英国の科学雑誌「Nature Communications」でオンライン公開されました。

 

【ポイント】

? ヒトに近縁な雌雄のアカゲザルの全身80组织を1年を通して解析し、网罗的な季节の遗伝子発现地図を作製した。
? 80组织における54,000个を超える遗伝子注1)を网罗的に调べ、季节変动遗伝子を同定することに成功した。
? 季节の遗伝子発现地図によって、さまざまな生理机能や疾患の季节変化の分子基盘が明らかになった。
? 薬の効果が季节によって変化する可能性を指摘するとともに、お酒の酔いやすさが冬と夏で変化することを明らかにした。
? 今回同定した遗伝子の発现様式を、検索、ダウンロードできるウェブデータベースを构筑した。

 

◆详细(プレスリリース本文)はこちら

 

【用语説明】

注1)54,000个を超える遗伝子:
タンパク质に翻訳される遗伝子は种によって2~3万个といわれているが、広义にはタンパク质に翻訳されない非コード搁狈础や偽遗伝子などを含む顿狈础领域を指す。今回の解析では54,213个の遗伝子の発现を検出した。

 

【论文情报】

雑誌名:Nature Communications
論文タイトル:Non-human primate seasonal transcriptome atlas reveals seasonal changes in physiology and diseases(非ヒト霊长类の季節の遺伝子発現地図は生理機能と病気の季節変化を明らかにする)
著者:Junfeng Chen1, Kousuke Okimura1, Liang Ren1, Yusuke Nakane1, Tomoya Nakayama1, Yang Chen1, Kai Fukawa1, Soutarou Sugiyama2, Takayoshi Natsume2, Naoko Suda-Hashimoto2, Mayumi Morimoto2, Takako Miyabe-Nishiwaki2, Takao Oishi2, Yuma Katada1, Manhui Zhang1, Kohei Kobayashi1, Shoko Matsumoto1, Taiki Yamaguchi1, Ying-Jey Guh1, Issey Takahashi1, Taeko Nishiwaki-Ohkawa1, Daiki Sato, Yoshiharu Murata, Kenta Sumiyama1, Atsushi J. Nagano, Hiroo Imai2, Takashi Yoshimura1 (陳 君鳳1、沖村 光佑1、任 亮1、中根 右介1、中山 友哉1、陳 曜1、府川 凱1、杉山 宗太郎2、夏目 尊好2、橋本 直子2、森本 真弓2、宮部 貴子2、大石 高生2、片田 祐真1、張 漫彗1、小林 耕平1、松本 昇子1、山口 大輝1、顧 穎傑1、高橋 一誠1、大川 妙子1、佐藤 大気、村田 善晴、隅山 健太1、永野 惇、今井 啓雄2、吉村 崇1
1:黑料网 2:京都大学ヒト行动进化研究センター
顿翱滨:

 

※【奥笔滨-滨罢产惭について】()
黑料网トランスフォーマティブ生命分子研究所(滨罢产惭)は、2012年に文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラム(奥笔滨)の1つとして採択されました。
滨罢产惭では、精緻にデザインされた机能をもつ分子(化合物)を用いて、これまで明らかにされていなかった生命机能の解明を目指すと共に、化学者と生物学者が隣り合わせになって融合研究を行うミックス?ラボ、ミックス?オフィスで化学と生物学の融合领域研究を展开しています。「ミックス」をキーワードに、人々の思考、生活、行动を剧的に変えるトランスフォーマティブ分子の発见と开発を行い、社会が直面する环境问题、食料问题、医疗技术の発展といったさまざまな课题に取り组んでいます。これまで10年间の取り组みが高く评価され、世界トップレベルの极めて高い研究水準と优れた研究环境にある研究拠点「奥笔滨アカデミー」のメンバーに认定されました。

 

【研究代表者】