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化学

2025.06.10

オールアジンナノリングの合成に成功 -超分子材料やエネルギー贮蔵材料などへの応用に期待-

理化学研究所(理研)开拓研究所伊丹分子创造研究室の伊丹健一郎主任研究员(环境资源科学研究センター拡张ケミカルスペース研究チームチームディレクター、黑料网トランスフォーマティブ生命分子研究所(奥笔滨-滨罢产惭)主任研究者)、黑料网大学院理学研究科の八木亜树子教授らの国际共同研究グループは、窒素原子を含む芳香环であるアジン环のみから构成されるオールアジンナノリング[1]の合成に成功しました。
これにより、アジンナノリングの特徴を生かして、超分子材料やエネルギー贮蔵材料などへの展開が行われることが期待されます。また、アジンナノリングは半導体デバイスとしての応用研究が行われている窒素ドープ(添加)されたカーボンナノチューブ[2]の部分构造であることから、本研究は革新的なナノデバイス创製に贡献する可能性があります。
今回の研究では、オールアジンナノリングは长波长领域での吸収と蛍光を示すほか、小さなエネルギーギャップ[3]を持つことが分かりました。また、オールアジンナノリングの合成戦略を生かすことでアジン环[4]とベンゼン环[5]から成る新奇な「部分アジンナノリング」类の合成にも成功しました。さらに、部分アジンナノリングはルイス酸[6]との超分子构造を形成することや高い电気化学的安定性を示すことも明らかにしました。
 本研究は、英国科学雑誌『Nature Communications』オンライン版(6月9日付、日本時間6月9日)に掲載されます。

 

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【用语説明】

[1] ナノリング
芳香环同士が一つの単结合を介して环状に连结された分子群を指す。

[2] カーボンナノチューブ
炭素原子だけから成るチューブ状ナノ物质。単层カーボンナノチューブと、単层カーボンナノチューブが入れ子になった多层カーボンナノチューブがある。

[3] エネルギーギャップ
量子力学系では、エネルギーがとびとびの値を取る。エネルギーギャップは、あるエネルギー状态とすぐ上のエネルギー状态の间のエネルギー幅のこと。

[4] アジン環、ピラジン環
6员环构造上に窒素原子を有するヘテロ芳香环。天然物や农薬、材料科学に広く见られる。ピラジン环は分子式颁4贬4狈2のアジンであり、ベンゼンの1位および4位の炭素が窒素で置换された构造を持つ。

[5] ベンゼン環、ひずみエネルギー
ベンゼンは炭素6原子から成る有机分子。その正六角形の炭素骨格をベンゼン环と呼ぶ。平面构造が最も安定であり、湾曲するとひずみエネルギーを持つ。

[6] ルイス酸
电子対を受け取ることができる化学种のことを指す。ルイス酸の定义は、ルイス塩基の対概念であり、电子対供与体(ルイス塩基)と反応して电子対を受け取る能力を持つ。ルイス酸は、多くの化学反応で重要な役割を果たし、触媒として使用される。

 

【论文情报】

<タイトル>
Cycloparaazine, a full-azine carbon nanoring
<着者名>
Till Drennhaus, Daiki Imoto, Elena S. Horst, Lena Lezius, Hiroki Shudo, Tomoki Kato, Klaus Bergander, Constantin G. Daniliuc, Dirk Leifert, Akiko Yagi, Armido Studer, and Kenichiro Itami
<雑誌>
Nature Communications
<顿翱滨>
10.1038/s41467-025-59934-5

<鲍搁尝>

 

 

【研究代表者】

 

【関连情报】

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