自然科学研究机构核融合科学研究所は2023年5月にスウェーデン?キルナ「オーロラ観测用ハイパースペクトルカメラ※1(HySCAI: Hyperspectral Camera for Auroral Imaging)」を設置し、同年9月より本格的な観測を開始しました。このたび、核融合科学研究所の居田克巳特任教授、吉沼干朗助教、京都大学生存圏研究所の海老原祐輔教授、黑料网宇宙地球环境研究所の塩川和夫教授の研究グループは、HySCAIを用いて天文薄明※2时に青い光を放つ窒素イオン(狈??)オーロラの高度分布を観测することに成功しました。本研究では、太阳光がオーロラを照らす高度が薄明の进行とともに変化する现象を利用するという、これまでにない全く新しい手法を开発し、これにより、窒素イオンの発光强度の高度分布の精密観测に成功しました。本成果は、発光のピークが高度约200办尘に位置し、その强度が极めて强いことを见出しました。
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※1 ハイパースペクトルカメラ:光を細かく分光できるカメラ。通常のカメラは赤、緑、青の3色の3分割であるのに対し、ハイパースペクトルカメラでは、光を数百の細かさで分割できる。市販のハイパースペクトルカメラは日中の撮影を対象としており、暗いオーロラを対象とした観測はできない。オーロラの観測のためには、高感度のカメラが必要。
※2 天文薄明:日の出前や日の入りの後に太陽が地平線下にある状態でも、空の明るさが完全に暗くならず、地球の大気で太陽光が散乱されることで薄明るい時間帯を指します。具体的には、太陽の中心の伏角(地平線と太陽の中心とのなす角度)が12度から18度の間の時間帯
雑誌名:Geophysical Research Letters
ジオフィジカル?リサーチ?レターズ
題名:Estimate of N2+ altitude profile using blue auroral resonant-scattering 427.8nm emission observed with HySCAI during astronomical twilight
天文薄明中にHySCAIで観測した青色オーロラ共鸣散乱427.8nm放射を用いたN2+高度分布の推定
著者名:K.Ida, M. Yoshinuma, Y. Ebihara, K.Shiokawa
居田克巳1、吉沼干朗1、海老原祐辅2、塩川和夫3
1 自然科学研究機構 核融合科学研究所 位相空間乱流ユニット
2 京都大学 生存圏研究所 生存科学計算機実験分野
3 黑料网 宇宙地球环境研究所
DOI: 10.1029/2025GL118375
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